少年忍者・織山尚大くんのプロフィールまとめ!オリは小説よりも奇なり~青の表現者が織りなす「余白」に迫る

少年忍者の一員として、唯一無二の異彩を放っている織山尚大くん。彼の魅力はダンスだけではありません。表現者・織山尚大の神秘的な世界に足を踏み入れると「もっと知りたい」という気持ちに支配されていくはず。今回は、少年忍者・織山尚大くんのプロフィールについて、入所理由や経歴、魅力や性格が分かるエピソードを交えながら、たっぷりとご紹介していきます。

少年忍者・織山尚大くんのプロフィールまとめ!オリは小説よりも奇なり~青の表現者が織りなす「余白」に迫る

少年忍者・織山尚大くんのプロフィール・魅力とは?


(画像:フリー素材「写真AC」

少年忍者のメンバーとして、多くの人々を魅了してやまない織山尚大くん。

表現者・織山尚大の神秘的な世界に足を踏み入れると、彼の魅力は決してダンスだけではないことに気づかされます。ダンスをはじめとした表現、そこにある思いや姿勢に迫っていくだけでも、「もっと知りたい」という気持ちが込み上げてくるはずです。

今回は、そんな少年忍者・織山尚大くんのプロフィールを徹底解剖! 入所理由や経歴はもちろん、織山くんの性格や魅力について、様々なエピソードを交えながらたっぷりとご紹介していきます。神秘の織山ワールドへようこそ!

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少年忍者・織山尚大くんのプロフィール!


(画像:フリー素材「写真AC」

まずは、少年忍者・織山尚大くんの基本プロフィール、入所理由、同期メンバー、ドラマ・舞台の出演経歴について見ていきましょう。

名前 織山 尚大(おりやま なお)
誕生日 2003年10月27日
出身地 東京都
血液型 O型
身長 166cm
メンバーカラー
趣味 ロッククライミング
特技 フリーダンス
憧れ/尊敬する先輩 髙橋海人(King & Prince)
きょうだい 兄(6歳上)、弟(6歳下)
入所日/入所時の年齢 2016年4月9日/12歳
同期 ※同日入所 浮所飛貴・那須雄登(ACEes)、青木滉平・北川拓実・瀧陽次朗(少年忍者)、佐藤新(現IMP./TOBE所属)

入所理由は?

2016年4月9日、中学1年生の時に事務所へ入所した織山尚大くん。家族そろってジャニーズが大好きだという織山家で、彼自身もまた幼少期からジャニーズを身近に感じられる環境で育ってきました。

本人は、子守唄=ジャニーズソングのような感じだったとも振り返っていて、彼らの楽曲に囲まれながらすくすく成長してきたという見方もできそうです。

幼少期の織山くんは家族で出かけた際に迷子になってしまったり、お父さんを見つけたと思って腕にくっついたら、見知らぬ人で走って逃げたり……そんなこんなで、いつしかハーネスでつながれるようになったというエピソードもあります。

母親の知り合いにダンスの先生がいたこともあって、小学1年生からダンスを習い、人前で踊る機会も多かったという織山くん。(※幼稚園の年長くらいからダンスをやっていたという話もあります)

幼少期からダンスを通じて「好奇心」や「探求心」を掻き立てられる環境に身を置いていたことが、今の織山くんを形作る大きな要素になっているのかなと思う瞬間って多いですよね。

単に「ジャニーズが好き」ということだけでなく「踊ることが大好き」な彼にとって、ジャニーズという世界はより魅力的なものに映っていたのかもしれません。

ところが、家族からジャニーズへの入所を勧められても返事を渋ってしまった“ある出来事”がありました。それが、とある日に見たJr.のドキュメント番組なんですよね。

これは、2012年9月30日に放送された「ジャニーズJr.の真実」のことではないかと言われています。そこで苦悩を重ねるJr.たちの姿を見て、ステージに立つことの大変さやJr.を取り巻く世界の厳しさを感じ、ジャニーズへの入所をためらってしまったようです。

余談になってしまいますが、「ジャニーズJr.の真実」では少年忍者として活動をともにする安嶋秀生くんが話している姿を見ることもできます。少年忍者のなかで最もJr.歴が長い(2011年6月19日入所)安嶋くんは当時9歳。Jr.マンションに名前があって嬉しそうに「あい!」と返事する姿が印象的でした。ここからムキムキの“あじ”に成長することはもちろんですが、テレビで“あじ”を見たかもしれない織山くんが、今となっては一緒に少年忍者として活躍していることもまた感慨深いものがあります。

入所をためらっていた織山くんをジャニーズへ向かわせたきっかけ。そこには、河合郁人くんの存在やA.B.C-Zの大ファンだというお母さんをはじめとする大切な家族の存在が大きく関わっていそうです。

ちなみに織山くんのお母さんは、オリが学校から家に帰るとA.B.C-Zの曲をかけているなんてエピソードを持つほどの強火えび担。織山くんの朝食が紹介された際には、10周年ファンクラブ記念品「ウッドボード」の上にベーコンエッグが乗せられていたことも話題となりましたね。

そんなお母さんの影響もあり、入所する前からA.B.C-Zコンサート映像を目にすることがあったという織山くん。そこで、河合くんのソロ曲『未来は明るいかい?』のステージをたまたま見たことがあったそうで、楽しそうに踊る姿やキラキラとアイドルをしている姿に感銘を受けたんですよね。

そこで抱いた「河合くんのようなダンスができるんだ!」という想いが、アイドルの世界にいざなう大きなきっかけになったと言えそうです。

それと同時に、家族のことを大切に想う織山くんの優しさや力強さがあって、彼を入所へ突き動したという見方もできるのかなと思っています。

A.B.C-Zが大好きなお母さんのことを想った時に「自分がジャニーズに入れば親孝行ができるのではないか」と考えたこと。また、「親に何か買ってあげたいと思っても自分では稼げない」といった想いを抱いたこと。

そうした想いに加え、アイドルとしての“今”を頑張っている背景には「とうやん(お父さん)に万が一何かあったとしても、俺が家族を守るんだ」という強い決意があることを知りました。

お母さんが少年忍者のコンサートにこっそり参戦した際には、席が前のほうだったこともあり、幕が上がって早々に気づいてしまったという織山くん。『太陽の笑顔』でのニコニコ笑顔が、みるみるうちに曇り空へと変わってしまい……最後まで目を合わさず、お母さんは「干された」なんて振り返っていました。

ただ、そうした思春期・反抗期を想起させるようなエピソードがある一方で、親の見送りに対して角を曲がるタイミングで振り返ってバイバイするなんてエピソードもあるんですよね。おばあちゃんとのエピソードや、兄弟とのエピソードなんかに触れても、本当に家族のことが大好きなんだということが伝わってきます。

そうした家族との関わりを拾い集めていくと、織山くんの溢れんばかりの優しさや温かさが、様々な想いに変換されていく過程を見つめられるような気がするんですよね。

ちなみに、織山くんの性格を考えると「親孝行できた」という着地点はもっともっと先にあるのかもしれませんが……アイドルという道を選んだことはもちろん、お母さんの大好きなA.B.C-Zが座長を務める「ABC座」に出演したというストーリーだけで、最高の贈り物だなと感じずにはいられません。

同期のメンバーは?

織山尚大くんの同期には、少年忍者として活動をともにする青木滉平くん・北川拓実くん・瀧陽次朗くんのほか、ACEesの”うきなす“(浮所飛貴くん・那須雄登くん)、現在はTOBEに移籍し、IMP.のメンバーとして活躍する佐藤新くんがいます。佐藤新くんとは、ドラマ『高良くんと天城くん』でのW主演も話題となりましたね。


ちなみに年単位で見ると、ACEesの佐藤龍我くん、現在はTOBEに所属し活躍するISSEIくんが6月19日に入所。8月には関西ジュニアのメンバーも入所しています。

ということで、改めて2016年入所のメンバーをまとめてみます。

★2016年入所ジュニア

1月23日 藤井直樹(美 少年→ソロ)、松尾龍(SpeciaL)

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  • 1月24日 平塚翔馬(少年忍者→ソロ ※2024年4月29日退所)
    4月9日 浮所飛貴・那須雄登(美 少年→ACEes)、織山尚大・青木滉平・北川拓実・瀧陽次朗(少年忍者)、佐藤新(IMPACTors※2023年5月25日退所→現IMP./TOBE所属)

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  • 6月19日 佐藤龍我(ACEes)・ISSEI(美 少年 ※2024年11月1日退所→TOBE所属)

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  • 8月2日〈関西ジュニア〉 佐野晶哉(Aぇ! group)、嶋﨑斗亜・岡﨑彪太郎(関西ジュニア)、吉川太郎(AmBitious ※2025年3月31日退所)

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  • ドラマ・舞台の出演経歴(※2025年10月現在)

    織山尚大くんは、『Jr.選抜!標への道』でドラマ初出演。怖い日曜日2018「友達のJくん」で、嶋﨑斗亜くん・西村拓哉くん(Lil かんさい→現・関西ジュニア無所)と共演しています。前述の通り、2022年にはドラマ『高良くんと天城くん』で、同期でもあるIMPACTors(現IMP./TOBE所属)佐藤新くんとW主演を果たしたことも話題となりました。

    また、岩﨑大昇くん(美 少年→現KEY TO LIT)が主演を務め、2020年11月より上演された舞台「ELF The Musical」でミュージカル初出演。2021年6月には、空想科学劇『Kappa』〜芥川龍之介『河童』より〜に、少年忍者として活動をともにする同期・青木滉平くんと出演を果たしたほか、2022年には初主演ミュージカル「犬との約束」での演技も光りました。

    織山くんは空想科学劇『Kappa』〜芥川龍之介『河童』より〜が舞台初主演となり、第二十三号 役を熱演。この舞台については、後ほどご紹介していきたいと思います。

    ドラマ・映画出演歴(※配信ドラマを含む)

    作品名 放送年
    Jr.選抜!標への道「友達のJくん」 2018年
    恋の病と野郎組/恋の病と野郎組 Season2 2019年/2022年
    死役所(第1話) 2019年
    文豪少年!〜ジャニーズJr.で名作を読み解いた〜(第7話) 2021年
    高良くんと天城くん 2022年
    エンジェルフライト 国際霊柩送還士(※Amazon Prime Videoで配信) 2023年
    恋する警護24時 2024年
    【映画】うちの弟どもがすみません 2024年
    リベンジ・スパイ 2025年
    コマンド・スパイ(※TELASAで配信) 2025年




    舞台出演歴

    作品名 上演日程
    ELF The Musical 2020年11月12日~22日
    空想科学劇『Kappa』〜芥川龍之介『河童』より〜 品川プリンスホテル ステラボール:2021年6月5日~13日
    ロームシアター京都 サウスホール:2021年6月25日~27日
    ミュージカル『犬との約束』 よみうり大手町ホール:2022年4月15日~24日
    松下IMPホール:4月29日~5月4日
    黒田育世 再演譚 vol.2「波と暮らして」「ラストパイ」
    ※織山くんは「ラストパイ」に出演
    森ノ宮ピロティホール:2023年3月14日~17日
    Bunkamura シアターコクーン:2023年3月22日~26日
    戯曲『エクウス』 東京グローブ座:2026年1月下旬
    サンケイホールブリーゼ:2026年2月中旬

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    神秘の織山ワールドに見る少年忍者・織山尚大くんの魅力~クールの向こう側


    (画像:フリー素材「写真AC」

    第一印象とのギャップ

    河合郁人くんがきっかけとなって、ジャニーズ事務所へ入所を果たした織山尚大くん。実は河合くんのことを「クールな人」だと思っていたようで、事務所へ入所してから「めっちゃしゃべる人じゃん!」なんて思ったというエピソードがあります。

    入所の理由や経緯などを踏まえると、織山くんの尊敬する先輩=河合郁人くんに違いない! と多くの人が思うはず。ただ、入所後の「めっちゃしゃべる人じゃん」という気づきによって、King & Prince(キンプリ)の髙橋海人くんに変えたと言われたことを、河合くん自身が話していたことがあるんですよね。

    ただ、「変えた」という表現を使いつつも、河合くん=尊敬する特別な存在であることは揺るぎないんだなと思う瞬間がたくさんあります。2人の関わり方の変化に目を向けていくと、そういった発言を本人の前でできてしまうほどに関係が深くなっていったという見方もできるのかもしれません。

    河合くんは、本当に深いところまでを見てくれているんだなと感じるエピソードって多いですよね。滝沢秀明くんに織山くんを紹介するときも、単に「ダンスが上手」という言葉だけでなく「世界観を持っている子」と紹介していたことが強く印象に残っています。

    YouTubeなんかを見ていても、深いところに誰かが気づくと織山くんって本当に嬉しそうにしているなと感じますよね。河合くんの観察眼には、そうした織山くんの心をくすぐるような要素が散りばめられている気がします。

    河合くんに対して「めっちゃしゃべる人じゃん!」と気づいてしまったエピソードに触れて、織山くんも似たような感じだったなぁ~と思ってしまったのはきっと筆者だけではないはず。織山くん自身も話していましたが、第一印象=「クール」「おとなしい」というイメージが先行してしまうのが、“織山あるある”と言えるかもしれません。

    思えば、松本潤くんが「踊りがめっちゃうまいJr.」として織山くんを紹介していたこともありました。その時に「すごく静かな子で、リーダー(大野智くん)みたい」だと話していたんですよね。

    少年忍者のメンバーはもちろん、KEY TO LITの井上瑞稀くんが「あまりしゃべるイメージがない」なんて話していたことがあったり、Travis Japanの吉澤閑也くんやACEesの佐藤龍我くんが「クールそう」なんて話していたり……周りの発言などを見ていても、やはり織山くんに対しては「クール」「おとなしい」といった印象を抱くパターンが多いのかもしれません。

    ただ、動画などを通じて可愛さ爆発の一面に気づかされたり、「えっ、こんなにしゃべる子だったの?」「えっ、こんなにぶっ飛んでいるの?」なんて思ったり……織山くんを知っていくなかで「クール」「おとなしい」といったイメージの対極にあるような一面に気づかされていった方も多いのではないでしょうか。

    織山くんを知っていくと「動と静」「陰と陽」「ドライとウェット」「光と闇」「個と集」など……あらゆる物事の両側面を見ることができるような、そんな感覚にさせられます。また、そうしたものとは別に、本来の対義語とは違った言葉を当てはめたくなることもあります。(筆者だけかもしれません)

    織山くんを知っていくなかでは簡単には見えないもの、確かではないものも多い印象ですが、そこに何かを見出したくなるような奥深さがあるなぁと感じるんですよね。

    「3秒笑って」で「3秒笑わない」

    少年忍者のリーダーである川﨑皇輝くんは、織山くんについて『3秒笑って』のステージで笑わないJr.を初めて見たなんて話していたことがありました。これは皇輝くんが「オリの伝説」と位置づけるエピソードの一つで、「3秒笑わない」なんて表現が使われていたこともありました。

    当時は振りのことや立ち位置のことで精一杯だったという織山くん。気持ちに余裕がなかったことで笑えなかったと話していたこともありました。

    また、かつて「お前はクールめでいったほうがいい」と言われたことも関係しているのかもしれません。織山くんはそうした言葉を意識しすぎてしまい、笑えなくなってしまったと振り返っていたこともありました。

    そうした色んな要素が折り重なって、パフォーマンス中のギラギラとした怖い印象をより加速させていた側面もあるのかもしれません。

    「笑えなかった」理由=織山くんが素直であるがゆえというのはその通りだと思いますが、それだけではないのかなと思う部分もあります。

    「この子、なんか違うな」という空気感を大切にしているという発言だったり、見ている人に「もっと知りたい」と思ってもらいたいという発言だったり、「群れちゃダメ」というジャニーさんの言葉だったり……ダンスに真摯に向き合う姿勢、織山くんの人間性や考え方を知っていくと「笑えなかった」だけではなく「笑わなかった」という側面もあるのかなと思うんですよね。

    Jr.としての自分に迷いを抱えていたなんて本人が語っていたりすることからも、織山くんのなかに渦巻く言葉にできない想いのようなものが、そこにあったのかもしれません。

    ただ、「笑わない」「笑えない」といったことは決してネガティブなものではなく、そうした部分も含めて織山くんの「らしさ」や「持ち味」のように映っていました。

    笑顔がもたらすニュアンスの変化

    ステージ上では笑顔を見せないことが多かった織山くんですが、当時から楽屋などでは率先してメンバーを笑わせたり、ボケまくったりといったエピソードが周りから発信されることはありました。

    ただ、周りのメンバーによる発言などを時系列に紐解いていくと、何となく笑顔に対するニュアンスの違いに気づかされるような感覚でもあります。

    冒頭の表現だけを切り取ってしまうと「ステージとは違って、楽屋では笑っている」といった単純な解釈になりそうですが……ステージ上での笑顔が少なかった時期というのは、おそらく楽屋でのワイワイエピソードにも現在とは違ったニュアンスがあるように感じるんです。ステージと楽屋は常に連動しているようなイメージと言えばいいでしょうか。

    うまく言葉にできないですが……次第に「自然体」「リラックス」という言葉が色濃く出てきたような、そんな印象。内村颯太くんの発言を通じてイメージする織山くんの姿には、昔の笑顔とは違う何かを感じるんですよね。

    思えば、2018年のクリエ時点で「チャック全開事件」で笑いが止まらないなんてレポがありました。「笑わない」と言われるなかでも、少しずつ笑顔に触れる機会が多くなっていったことは間違いありません。ただ、その笑顔に込められた心の動きに目を向けると、どこか忙しなさのようなものがなくなって、ナチュラルに自然に笑っている織山くんの姿が見えてくるんですよね。

    そうした変化と連動するように、アイドル・織山尚大の厚みや深さが増した印象でもあります。

    ”おりラウ“と笑顔

    織山くんが自然体の「笑顔」を輝かせるようになった過程。そこには、単に「余裕を持ってステージに立てることになった」という要因だけではなく、かけがえのない大切な仲間の存在が大きいんだなと感じる瞬間も多いです。

    かつて少年忍者として活動をともにし、現在はSnow Manのメンバーとして活躍しているラウールくん。彼がSnow Manとしてデビューした後、織山くんがラウールくんに対して思いを届けていたことがありました。

    織山くんは、ラウールくんがいつも笑顔を絶やさず、大きな声で笑っている姿が印象に残っていると話していたんですよね。

    思えば、ラウールくんから「笑わない」ことに対して疑問を投げかけられ、そのうえで「笑ったほうが楽しいよ!」と声をかけてもらったこともありました。織山くんの笑顔が輝く場には、ラウールくんがいることって多かったような気もしています。

    ラウールくんの笑顔が強く印象に残っているように、彼の笑顔から感じ取るもの、彼の笑顔が織山くんにもたらした影響は大きかったのかもしれません。

    Snow Manラウールくんのプロフィール♡現在の身長や秘蔵の加入前エピソードをご紹介します!

    与え、与えられる関係

    そのエピソードと連動するように、周りのメンバーから笑顔を引き出してもらっているような光景、周りのメンバーの存在によって笑顔が生み出されている光景って多かった気がします。「笑えない」「笑わない」時期を経たからこそ、織山くんにとって「笑顔」というものは、より特別なものになっていったのかもしれません。

    そして、在りし日の自分を見つめるような、在りし日の自分に重ね合わせるような感覚で、久保廉くんに「笑え!」というメッセージを届けていたことも印象的でした。

    一生懸命になってしまうがゆえ、楽しい曲の時も顔が険しかったという久保廉くん。そんな姿を微笑ましく見ていた織山くんは、「本番で笑顔が増えるといいな」なんて温もりに溢れた言葉を添えていたんですよね。

    その「微笑ましい」という感情のなかには、きっと色んな感情が凝縮されていたはず。かけがえのない仲間から受け取った愛を大切に育んで、さらに大きくなった愛を誰かに振りまいていく……巡り巡って、みんなが温もりに包まれていくって素敵だなぁと感じます。

    織山くんの発言に目を向けていくと「笑顔」という言葉が本当に多く登場していることに気づかされますよね。知れば知るほど「笑顔」に対する強くて熱い思いを感じます。

    河合くんの笑顔を見て、安心して事務所に入ったという発言もありました。Aぇ! groupの正門良規くんから笑顔を分けてもらったという動画をアップしていたこともありました。将来の夢として「色んな人を笑顔にしたい」と話していたこともありました。

    誰かを笑顔にさせてあげたいと思うこと、笑顔にさせてあげたいと誰かから思われること……そういう人は大切な存在なんだと話していたこともすごく印象に残っています。

    織山くんにとって「笑顔」は誰かを愛すことや誰かから愛されること、それを知るため、確かめるために欠かせないものなのかもしれません。

    蛙化現象と矢印

    先ほどご紹介した「物事の両側面を見ることができるような感覚」の話と関わる部分ではあるんですが、織山くんを見ていると「与える」だけでなく「与えられる」、「支える」だけでなく「支えられる」、「助ける」だけでなく「助けられる」、「愛す」だけでなく「愛される」といった両側面に気づかされる瞬間も多いんですよね。

    思えば「逃げられると追いかけたくなる」と自身を分析していたことがあった織山くん。彼の恋愛観が心理学用語で言うところの「蛙化現象」なんて話題になったこともありましたね。そうした要素を拾い集めていくと、織山くんは愛されるより愛したいタイプなのかもしれません。

    そういった傾向と連動してか、どうしても織山くん→メンバーという矢印で見つめてしまいがちなんですが……「決してそうじゃないよ」と言わんばかりに、大きな逆向きの矢印が存在することを織山くんに教えてもらっている感覚もあるんですよね。

    彼の立ち振る舞いを見ていると、様々な経験から得た宝物とみんなと共有することはもちろん、その宝物を集めていく過程にある「人」の存在を大切にしているなぁと感じることが多いです。

    相手にとってはさりげない優しさや温もりであっても、織山くんにとっては大きいものがたくさんあるのかなと。自分に向けられた愛を大切に携えながら、「今度は俺が」みたいな恩を常に強く持っているような気がします。

    これまでの歩みに目を向けていくと、織山くんは毎日のように「辞めてやる!」と思っていた時期があります。そこから「アイドルになる!」という決意が強固になっていったものの、Jr.としての自分に迷いを抱えていた時期もありました。その時期とちょうど重なるのが、中島健人くんのサマパラ。この公演ではケンティーの横でソロダンスを披露しています。

    ソロダンスの魅せるなかで、振付師さんから健人くんよりも目立っちゃいけないと注意されたことがあったという織山くん。ただ、それに対しケンティーは、もっと目立っていいと声をかけてあげたんですよね。

    かつて、ジャニーズJr.を牽引する存在だったケンティーも、振付師さんに目立ちすぎと怒られたエピソードがあって、そんな在りし日の自分と重ね合わせるなかで出てきた言葉だったようです。

    「色んなことを教えてくれる先輩に恵まれてきた」と話す織山くんを見ていると、人生の大先輩であるジャニーさんの言葉、事務所の先輩であるケンティーの言葉なども、今の織山くんを形作る重要な要素になっているのかなと思います。

    そして、事務所に関わる人だけではなく、例えばおじいちゃんとのエピソードなどを見ても、繊細だからこそ深く響かせているものがたくさんあるのかなと感じることが多いです。

    先輩に色んなことを教えてもらったからこそ、自分も後輩に教えてあげたい、教えてあげなきゃいけないという思いが自然と出てくるという織山くん。踊りをアドバイスしたり、髪のセットの仕方を教えてあげたり……そんな後輩に対する面倒見の良さを、少年忍者のメンバーが話していたこともありました。

    現在は退所してしまいましたが、2019年7月7日にジャニーズ事務所へ入所した小鯛詩恩(こたい しおん)くんは、織山くんに憧れて「織山くんに会いたい!」という思いで入所をした子。「織山くんに似ている」と話題になることも多く、当時は髪型や表情、ダンスや空気感に“織山み”を感じている方も多かった印象です。入所3年の時点で織山くんに憧れて入所している子がいるというのは、本当にすごいなぁと感じたことを覚えています。

    そんな小鯛くんに対する織山くんの言葉がすごく印象に残っているんですよね。尊敬してくれている後輩に対して、話しかけるとか言葉をかけてあげるというよりも、「ちゃんと見守ってあげて、何かあったらときに守ってあげなければいけない」と話していました。

    冒頭でご紹介した「俺が家族を守る」もそうですが、かつて織山くんが話していた「大切なものを守れるようになる」という言葉は、彼の人生のテーマというか、彼を形作るものなんだなと感じています。

    ちなみに、蛙化現象になってしまう人の傾向には「自己評価」や「自己肯定感」が低いという要因もあるようです。織山くんを見ていると、確かにそうしたものの低さに驚いてしまうことって多かったかもしれません。

    褒められることが苦手なんて話していたことがある織山くん。ただ、それは褒められたくないわけではなくて、褒められた時にどう反応していいか分からないということなのかなぁと思っていました。褒められたことに対する純粋な嬉しさはあるものの、自分に厳しい一面が壁となっていて……それが「自分はまだまだなんだ」という思いを生み出していたのかもしれません。

    ただ、様々な経験を積んでいくなかで、確かな自信につながっているんだと思う瞬間が多くなっていきました。自分のことを好きになりたい、愛せるようになりたいという思いをしっかりと持っていることを再認識できることも多くなっていきました。そうした変化と連動するように「柔らかさ」を感じることって多くなっていった気がします。

    神秘の織山ワールドに見る少年忍者・織山尚大くんの魅力~熱の行方


    (画像:フリー素材「写真AC」

    “おりきた”を通して見えてくる織山くんの熱さ

    かけがえのない仲間の存在が、それまでは知らなかった織山くんの一面に気づかせてくれることも多くありました。

    同期かつ同い年で、少年忍者として活動をともにする北川拓実くん。彼がソロで『虹』を歌った時のエピソードは、「クール」という織山くんの印象が変わる一つのきっかけになったような記憶があります。

    2018年の7 MEN 侍クリエで『虹』を披露した拓実くん。ステージで歌唱を終え舞台袖に戻ると、そこには織山くんがいたんですよね。拓実くんのソロに心を動かされた彼は、困った時に「絶対に助ける」という熱い思いを届けてくれたそう。

    その言葉が示す通り、拓実くんからは「織山に助けられている」といった発言が出ることって多いなぁという印象でもあります。

    仕事のことはもちろん、プライベートの相談に乗ってもらうこともあるという拓実くん。お互いがお互いに助けられていること、支え合いながら歩みを進めていることがそれぞれのエピソードや発言から見えてきます。

    共鳴する“おりきた“の関係性

    拓実くんのプロフィール記事でもご紹介しましたが、織山くんを通して見えてくる拓実くんの奥深さってあるような気がします。

    それと同じように織山くんの飾らない素の部分だったり、彼が秘めている熱い部分だったり……拓実くんを通して見えてくる織山くんの奥深さに気づかされる瞬間も多くあるような気がするんですよね。

    【もちもちスマイル】少年忍者・北川拓実くんのプロフィールまとめ!織山尚大くんとの“おりきた”や小田将聖くんとの“おもち兄弟”からパフォーマンス&性格の魅力まで♪

    シンメとして活動するようになり、振りの確認などをするなかで話すことが多くなっていったという”おりきた“の2人。次第に共鳴し合う部分が多いことに気づかされ、関係性が深まっていったような印象でもあります。

    落ち込んでいる時には「拓実がいるんだ」と自分に言い聞かせて仕事に臨んでいるという発言、拓実くんは「ジャニーズのなかで最も大切な人」といった発言などを紐解いても、織山くんから見た拓実くんは、単なる同期や同い年ではないのかもしれません。

    誰かといる時、基本的には沈黙の時間に耐えられないという織山くん。ただ、拓実くんだけは大丈夫かななんて話していたこともありました。

    沈黙でも大丈夫=気心の知れた間柄と結びつけてしまうのは少し短絡的かもしれません。ただ、織山くんの性格を考えていくと、気を遣いすぎることなく、考えすぎることなく、自然体でリラックスできる存在=拓実くんなのかなと思ったりするんですよね。

    隣にいるだけで不思議と落ち着くことができるといった織山くんの発言ともリンクする部分だと思います。

    織山くんについて、静かな人と一緒のほうが落ち着くと思うなんて話していた拓実くん。それは、“おりきた”の関係性を表現したものでもあるのかもしれません。気づけば2人が隣にいることって多いような気がしますが、そこにはリラックスした織山くんの姿がある印象も強いです。

    この2人の歩みをたどっていくと、彼らにしか描き出せないもの、彼らにしかない信頼感や安心感があるなぁということに気づかされるんですよね。

    “おりきた回”とも言われている忍Tubeの「織山尚大王」を見ただけでも、ずっと変わることのない、揺るぎない絆を感じずにはいられません。

    オオカミとネコ

    織山くんの表情や佇まいにクールさを感じる一方で、ダンスから滲み出る熱に触れる瞬間は当時からたくさんありました。

    ただ、エピソードが増えていくなかで、活躍の場を広げていくなかで、内に秘めた思いを知っていくなかで……その熱がダンスに対してだけではないんだということに気づかされていった感覚でもありました。

    あまり群れることなく「一匹狼」なんて表現されることも多かった織山くん。ただ、本当は仲間想いで、グループのために本気で頑張っていきたいという情熱を持っていて……拓実くんとのエピソードは、そうした熱い一面を引き出す、より確かなものにする第一歩だったのかもしれません。

    ちなみに「一匹狼」という表現は、雑誌で織山くんのキャッチコピーを決める際に、拓実くんが考えに考えて行き着いた言葉の一つでもあります。

    織山くんも自身を動物に例えると「オオカミ」であると答えていたことがあり、その理由として「一人でいることが多いから」と話していたことがありました。グループが苦手で、滝沢秀明くんにそうした正直な思いを伝えたこともあったりします。かつて、ジャニーさんから「群れてはいけない」と言われたことも、こうした部分と深く関わりがあるのかもしれません。

    また、ネコ好き&織山くん好きなことで知られるAぇ! groupの正門良規くんは、織山くんのことを「ネコみたい」なんて表現し、「顔が可愛い」「ツンデレ」「寄ってきてくれたらラッキー」なんて話していたこともありました。

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    自由奔放でマイペース、単独行動を好むものの近くに寄って来たり甘えてきたりする……そうしたツンデレな感じが「ネコみたい」言われる織山くんとリンクする部分ってあるのかなと思います。構いすぎたり追いかけたりするとネコが警戒してしまう=適度な距離感が大切なところも、どこか重なり合う部分があるのかなと。

    「グループが苦手」という言葉だけを切り取ると、少し違った解釈もできるのかもしれません。ただ、伝説の”おりこき“対談をはじめとした少年忍者メンバーとの関わり、少年忍者というグループに対する熱い思いに触れると、その言葉だけでは見えてこないものがたくさんあることに気づくはず。

    オオカミやネコという見方に納得できる部分もありつつ、その表現にとどまらない奥行きがあるのは織山くんならではかもしれません。

    「寂しがり屋の一人好き」という言葉がありますが、そうした一見すると矛盾していそうな言葉が共存しているパターンって、織山くんに対してもあるような気がするんですよね。

    例えば、「一匹狼」という言葉を解釈するときに「孤独」「孤高」といった似て非なる言葉が共存しているようなイメージに映るときもあります。いや、共存というよりは、同じ空間にいる言葉たちが互いに押し引きを繰り返しているような感じかもしれません。

    答えが見つからないというか、定まらないというか……ある物事や事象に対して、「これが正解だよ」とならないのが織山くんの奥深い魅力だなぁと思っています。

    ジャニーさんの言葉

    先ほどご紹介した、ジャニーさんの「群れてはいけない」という言葉。何となくですが、その言葉だけでは見えてこない意図や思いが込められているんじゃないかなんて考えてしまいます。

    ジャニーさんの亀梨和也くんに対する「背負って生きていくんだよ」という言葉のように、ジャニーさんの言葉は文字を見ただけでは分からないこと、年数が経つにつれて深みに気づかされることって多いような気がします。

    だからこそ、織山くんに対する「群れちゃダメ」という言葉にも実はもっと深い意味が隠されているのかななんて思うんですよね。

    織山くんを形作るもののなかには、ジャニーさんの教えや言葉が強く反映されている部分ってあるような気がします。

    ダンスの上手さを褒めてもらった時に「ロンTの子」と認識してもらっていたことから、そのロンTをテロテロになるまで着続けていたというエピソードもありました。これが、ジャニーズにおける織山くんのダンスの出発点になったと言えるかもしれません。

    ここから「世界に出たほうがいい」といった言葉へとつながっていき、美 少年のことを手伝ってほしいというジャニーさんの最後の思いを叶えるべく、ロサンゼルスで行われた「二世週日本祭」にも同行しました。

    ジャニーさんに「がむしゃら」だと認めてもらったことをきっかけに、どんな舞台に対しても「死ぬ気でやる覚悟」を持って臨んでいると話していたこともありました。ファンの間でも彼に対して「命を削って」なんて表現が使われることがありますが、こうした姿勢の根底には、ジャニーさんの言葉や存在があるんですよね。

    「群れてはいけない」の意味

    かつて、学校の休み時間も外に散歩に出かけることが多く、あまり話すことはないと言っていた織山くん。そうしたエピソードを踏まえても、もともと「一匹狼」な側面があるのかなぁと思ったりします。そう考えると、「群れてはいけない」というジャニーさんの言葉によって「一匹狼」の側面が加速したという見方もできるのかもしれません。

    もともとジャニーズJr.(現ジュニア)の世界は「個人戦」と言われることが多かった印象でもありますが、後に「団体戦」という色が強く出ていくようになった感じでもありました。

    そうしたなかで、もしかしたら個人戦であることを忘れてはいけないというメッセージが込められていたのかもしれません。あるいは、周りに流されず、染まらずに自分の意思で自分のスタイルを貫いてほしいという思いがあるのかもしれません。

    ジャニーさんの発言を見ていても、織山くんのダンスに唯一無二の魅力を感じていたはず。ジャニーズという場所で苦しんでいる、あるいは苦しむであろう未来を見据えての言葉だったのかもしれないと思う部分もあります。深読みかもしれませんが、ジャニーさんと織山くんの関わりを見ていくと、そう考えてみるのもありなのかなと思ったりするんですよね。

    想像を超える「熱」

    テレナビで繰り広げられた伝説の”おりこき“(織山くん×川﨑皇輝くん)対談に代表されるように、少年忍者というグループと向き合うなかで、少年忍者のメンバーと関わりを深めていくなかで、彼の熱量をより強く確かなものとして感じることが多くなっていきました。

    織山くんの少年忍者に対する想いを知っていくなかで、個人的にはハッとさせられるような感覚も数多くあったんですよね。

    「一匹狼」や「グループが苦手」という発言に引っ張られていたからでしょうか。少年忍者というグループに対する想いの強さもまた、想像以上の熱量があることに気づかされました。これまで何となく「そうかな」と思っていたものが、鮮明になっていくような感覚がありました。

    そうした「熱」は新たに生まれたものではなく、私たちの見えないところ・知らないところで、ずっとずっとメラメラと燃えていたんだなと。年齢を重ねるなかで、熱の質や量が変わってきた部分もあるのかもしれません。

    入所時のエピソードにも「熱」を感じる瞬間が散りばめられていますが、入所後のエピソードなどに触れても、その熱は今日まで絶やされていないんだなと感じます。

    何年も経ってから、初めて触れる当時のエピソードがありますよね。そうしたものを通じて感じることは「織山くんらしいな」「織山くんはブレないな」「どこまでも織山くんだな」ということでしょうか。

    ずっとずっと「熱」を絶やすことなく、そこに乗せられた気持ちを大切に携えて走っているんだなというイメージ。織山くんの涙が、感情に付随する「熱」の伝導率をより高めているとも言えるかもしれません。

    メンバーとの温度差

    自分に厳しい織山くんだからこそ、高い理想を絶えず追求する織山くんだからこそ、そうした熱がグループに波及した時には、温度差をもたらすことがあったのかもしれません。本人も話していましたが、空回りしてしまっている感覚があったのかもしれません。

    グループの結束を高めるためには、仲の良さやコンビネーションが重要な役割を果たす部分も大きいはず。筆者もまた、ファンとして微笑ましい関係性や雰囲気を求めてしまっていました。

    ただ、それが「馴れ合い」となり、いつしか「厳しさ」を見失ってしまうというリスクが紙一重に存在するのかなと。そこでハッと目を覚ますような言葉だったり出来事だったり……「厳しさ」を灯し続ける、あるいは取り戻してくれる存在が必要だけど、それを若い彼らに求めること、しかも大人数のグループで誰かがその役割を担うことは酷だなという思いもあったでしょうか。

    「怒られ役」「嫌われ役」を担うことは、すごくエネルギーを使うし、心が消耗されてしまうもの。同じ立場の人間の場合には、特に軋轢が生じてしまうこともあると思うんです。まして「愛」や「優しさ」をまとっていることに気づかされるまでは、単に「厳しい」とか「怖い」しか思えないことも多く、そこから誤解が生まれてしまうこともあると思うんです。

    ただ、織山くんからはそうしたものを省みない「熱」をひしひしと感じたんですよね。具体的には、少年忍者というグループやメンバーを想う気持ちやコンサートにかける想い、夢を追い求めるという強い意志や決意が強いからこそ出てくる言葉や感情……突き詰めると「好き」という感情が上回っていくようなイメージでしょうか。

    言葉ではなかなか伝わらない……そこに難しさやもどかしさを感じている様子の織山くんでしたが、様々な変化のなかで彼の言葉がちゃんと届けられているんだ、届いているんだと感じる瞬間も多くなっていった気がします。彼の熱さ、それに対する「想像以上」という認識がどんどん更新されていく印象でもありました。

    単に意地悪を言っているわけでなく、空気を悪くしたいわけでもなく、自分勝手なわけでもなく……そこにある大きな愛情に気づかされていくような感覚。ぶつかり合ったりしながらも、少しずつ少しずつ距離が縮まっていくような、何かが埋められていくような感覚。織山くんが自身の長所だと語る「熱」が、あらゆるモノ・コト・ヒトに広がっていくような感覚。

    彼の名前には、「尚」の上の部分が煙のように見えること、その煙がどこまでも上へ昇って「大」きく大きく広がってほしいという意味が込められています。まさにその煙のように、彼の持つ熱もまた、じわじわと周りに理解されていきながら上へ大きく広がっていくようなイメージがありました。

    変化をもたらすもの

    とは言え、一方通行の「理解」というわけでなく、双方向に理解を深めていったような印象なんですよね。前述の”おりこき“対談で皇輝くんが「メンバーを引っ張る」ではなく「メンバーを引きずっている」と指摘したことが、織山くんに与える影響って大きかったのかなと思っています。

    この対談を通じて、織山くんの熱量の大きさに対して「少し冷静になって考える視点」を皇輝くんが注いだような感覚。個人的には、織山くんのなかに「人」という言葉が色濃く出てきたようなイメージでもありました。

    少年忍者を俯瞰的に見つめるための「気づき」みたいなものを得たことによって、個人的には、織山くんの変化を感じられたような気がしています。それと同時に、織山くんを「つなぎとめる何か」がより鮮明になったような気もしています。

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    もともと自分を客観的に見つめることが多く、そうした視点による自己分析に長けていると感じることが多い織山くん。それが、自分も含めた「少年忍者」に対して広がっていくようなイメージと言えばいいでしょうか。うまく説明できませんが、どこか「柔らかさ」が見えたような気もしています。

    「歩み寄る」というニュアンスとはまた違うと思いますが、少年忍者の一員である自分を俯瞰的に見つめるなかで気づいたことがあって、それがモノ・コト・ヒトに対する柔らかさをもたらしていったような気がするんですよね。

    そうした変化のなかで、厳しさの奥にある大きな愛情が鮮明に浮かび上がってくることも多くなった気がしています。双方向に理解が深まっていくなかで、「メンバーを引きずる」→「メンバーを引っ張る」に変わっていったようなイメージなんですよね。段階を踏んだからこその絶対的な安心や信頼がお互いに芽生えていった気がしています。

    ジュニア内でも唯一無二の大所帯グループ、年齢や入所日もバラバラな状況のなかで、全員が同じ熱量を持つことは、より難しい側面もあったはず。ただ、グループとして様々な経験を積んでいくなかで、みんなが大人になっていくなかで「全員で戦っていくんだ」という思いを再認識するような、そうした意識を強固にするようなグラデーションを描いてきたように映っています。

    瀧陽次朗くんの尊敬する先輩

    少年忍者として活動をともにする瀧陽次朗くんは、尊敬する先輩に織山尚大くんの名前を挙げていたことがありました。

    冒頭でもご紹介したように、2人は同期なんですよね。そんな瀧くんが、同期かつ同じ少年忍者のメンバーである織山くんの名前を「尊敬する先輩」に挙げていたこと……瀧くんらしいなという思い以上に、すごく色んなことを考えさせられる瞬間でもありました。

    瀧くん自身も少年忍者というグループについて色々と考えさせられることがあったようで、気持ちが変化していくなかで織山くんに対する憧れの気持ちが芽生えたのかなと感じたんですよね。

    少年忍者には2011年~2018年入所のメンバーがいて、瀧くんをはじめとする2016年入所のメンバーにとっては、半数が先輩にあたります。当時はメンバー間の仲が良くなくて、怖い感じだったと瀧くんは振り返っていました。そうしたこともあって、昔の少年忍者は本当のグループと言えなかったと話していたことが印象に残っています。

    大所帯グループのなかで、やはりそれぞれの気持ちや考え方はバラバラだったそう。何かをやっていても、別に「大人数でなくてもいい」ということをやっていた感覚があったようです。

    ただ、瀧くんはそうした状況のなかで道を切り開いてくれたのが「織ちゃん」だと話していたんですよね。具体的には、大人数でなければできないパフォーマンスを見つけてくれたのが織山くんや振付師さんで、そうしたパフォーマンスを通じて、21人で少年忍者というグループなんだという意識になれたと話していました。

    様々なグループ・ユニットが誕生するなかでも、少年忍者のように群を抜いて大人数のケースは珍しいですよね。ファンとしてジュニアという世界を追いかけていくなかでは、目まぐるしく状況や環境が変わってしまうという現実を突きつけられる瞬間が何度も何度もあって、数えきれないほど儚さや切なさを感じてきました。

    少年忍者に対しても「ずっと一緒に歩んでほしい」という願望がある一方、心のどこかでは「願望で終わってしまうのかもしれない」という覚悟のようなものがあったかもしれません。そうした思いのなかには、もしかしたら瀧くんの話していた「大人数でなくてもいいことをやっている」といった感覚が、何かしらの形で自分の思いに影響していた部分もあるのかなと感じるようになりました。

    それだと誤解を与えそうな言い方なので補足しておくと、決して「21人じゃなくても」とか「大人数じゃなくても」みたいな否定的な視点を持ったことはありません。ただ、先ほどお話ししたような「覚悟」を撥ね除ける強い気持ちは持てていなかったと思うんです。否定はしないものの、自信を持てない感じと言えばいいでしょうか。

    ただ、織ちゃんが道を切り拓いてくれたという言葉と連動するように、「21人でなければ」「21人だからこそ」という思いが、自分のなかでより鮮明になった気がするんです。年を重ねるごとに「ずっと21人でいてほしい」という控えめな思いではなく、「この21人じゃなきゃダメなんだ」と強く強く感じるようになりました。

    21人から16人へ

    当時の彼らやファンが見据える先には「21人ならではの景色」「21人じゃなきゃ見れない景色」が広がっていたはず。この時は、16人になる未来なんて考えていませんでした。

    現在進行形で色んな想いを抱えているファンも多いと思いますが、21人に対する強いこだわりを持っている織山くんもまた、きっと同じなんじゃないかと思っています。

    織山くんの紡ぐ言葉って、すごく考えさせられることや突き刺さるものが多いですよね。一字一句が研ぎ澄まされている印象を持っているだけに、例えば「で」と「が」といった助詞の違いにも大きな意味を見出したくなってしまうのかもしれません。

    21人→16人という事実を知ってからは、「何かを知りたい」「何かを求めたい」という一心で、織山くんから発信される様々な要素や言葉、紹介してくれた楽曲などを深く掘り下げる機会が多くなりました。

    そうしたなかで個人的に思い出したこと。それが、先ほどご紹介した「メンバーを引きずっている」という言葉なんですよね。

    「メンバーを引っ張る」という認識へ置き換わったことで、「メンバーを引きずっている」という言葉は過去のものになったと思っていました。ただ、「引きずる」という言葉がニュアンスを変えるようなイメージで、織山くんのなかに生き続けているのかなと感じてしまったんですよね。(※あくまで筆者が勝手に思っているだけです)

    人であっても物事であっても「何かを引きずる」ってあまりいいイメージがないというか、ポジティブな意味合いとしては捉えられないなと思っていました。ただ、今の筆者は「引きずる」ってそんなに悪くないんじゃないかと思っています。

    前を向く=過去を振り切ることでもなければ、「過去をなかったことにする」「過去を忘れる」といったニュアンスでもないなと。そもそも、前を向くことが全てじゃないのかなと思うようになりました。

    引きずるというのは、言い換えれば「ずっと忘れない」ということ。大事なモノ・コト・ヒトであればあるほど傷や痛みは大きくなるはずですが、その傷だって忘れないために刻まれるのかなと。

    だから、どこまでも引きずりながら生きるのもいいんじゃないかと思っています。ポジティブなこともネガティブなこともたくさんありますが、そうしたものを残さず大事に携えて、どこまでも引きずりながら連れていくのもありなのかなと。

    忘れないから生かし続けられるもの、忘れないから生きていける部分もあるんだと信じて、そう考えてみるようになりました。

    当然ながら、織山くんにそういう意識はないと思うので……あくまで筆者が勝手に膨らませている話であることを重ねてお断りしておきます。

    ただ、織山くんの物事に対する考え方が自分の心に奥行きをもたらしてくれるような感覚があって、そこから影響を受けたことで行き着いた発想だなと感じる部分は大きいです。

    次ページからの記事後半でも少年忍者・織山尚大くんの魅力を徹底解剖していきます。もう少しお付き合いいただけたら嬉しいです。

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